岡山県 倉敷市 児島 にある 旅館です。

家紋

こふじ旅館

711-0911
岡山県倉敷市児島小川3-2-4
TEL 086-472-5253
FAX 086-473-7079

 
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阿津走出遺跡

~保存か 利便性向上か ~

工事着手前に遺跡を調査記録する作業が行われました。 その内 阿津走出遺跡の保存までの本四公団と岡山県教育委員会との やり取りを「岡山県埋蔵文化財発掘調査報告71」中心に書きます。 個人的な想像も一部あります。

 

昭和51年の分布調査では,製塩土器(注1)があったし 東側は旧海岸線にあたると推定できる。 ひょっとしたら製塩跡あるかも! しかし、工場などの造成跡地のため,保存状態は・・・・・まっ調査しときましょ

   

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昭和56年9月 北側の工場跡地にから調査開始~オイオイ  炉跡などの製塩施設・製塩土器の土器捨て場・須恵器を伴う貝塚等々大量出土しかも予想に反して保存状況も極めて良い スゲー 保存だ保存だ

     

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県教育委員会 + 文化庁 = 昭和57年2月19日付けで、本四公団第二建設局長宛に公式に保存を要請する 原文抜粋「・・この重要遺跡地区においては径間を広げ,橋脚の数を少なくする措置などのご配慮を賜り・・」

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昭和57 年 11月 1日付本四公団第二建設局局長名により保存に対して最初の回答
高架橋の工法を変更し本数を減らし協力する (計画図付きで)

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(県教育委員会)本数減ってるが、一番大事な所に橋脚がある  現場からは、完全保存で!の要望が出てる 検討結果これでは駄目だ
文化財保護法第4条第1項及び第2項の主旨を尊重して(注2)更なるに径間を広げる工法でお願いします。

保存会側の本音 原文抜粋「世紀の大橋としてアピールされている瀬戸大橋を建設できる土木技術をもっている本四公団で遺跡を保存する100m程度の橋梁がなぜ出来ないのかと」

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昭和59 年 2月 28日付 本四公団の2回目の回答
径間約50m で遺跡地内にかかる橋脚は 1基とし,橋桁の施工にあたっては遺跡への影響を極力少なくするよう配慮する。

  

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2年間の協議の結果     

阿津走出遺跡

※緑矢印の橋脚の間隔が変化する

阿津走出遺跡

※黄色矢印が 橋脚1基 の配慮箇所 
黄丸間が遺跡

現在の保存状況     

阿津走出遺跡

西側~北方向をみる

阿津走出遺跡

西側~南方向をみる

   
 
 

注1 三角錐の陶器

注2 (国民、所有者等の心構)第四条
第1項 一般国民は、政府及び地方公共団体がこの法律の目的を達成するために行う  措置 に誠実に協力しなければならない。
第2項 文化財の所有者その他の関係者は、文化財が貴重な国民的財産であることを自覚し、これを公共のために大切に保存するとともに、できるだけこれを公開する等その文化的活用に努めなければならない。

瀬戸大橋のルートでは唯一保存された遺跡です。
場所 倉敷市児島阿津1丁目17  児島ボートレース場そば